◎2003年度は教室関係者のほかに,前期に中川正弘広島大学留学生センター教授(ヌーヴォー・ロマン研究)に,後期に篠田知和基広島市立大学教授(ボスコ『シルヴィウス』)に出講していただいており,集中講義の形式で,前期に熊本学園大学の佐藤正年助教授(ゾラ研究)に,後期には創価大学の福本直之教授(ラ・フォンテーヌ研究)にご援助いただいている。

◎2002年12月6日に,慶応義塾大学の高宮利行教授による,高画質の画像を用いた「デジタル画像の語るもの」と題する講演会が,広島大学文学部で開催された。

◎広島大学文学部とスイスのローザンヌ大学文学部との間の学術交流協定に基づいて,2003年度から新たにローザンヌ大学夏季フランス語研修短期留学プログラムが発足し,5名の学生が2003年7-9月,同大学に派遣された。全学部の誰でもが参加できるプログラムであるが,2003年度は,当教室の4名をはじめ全員が文学部の学生であった。

◎下記の方々の出版が相次いでなされた。
佐藤正年訳『ゾラと自然主義』白水社,1999
辻昭臣『サルトルとカミュ』文芸社, 2001
今田良信『古フランス語における語順研究-13世紀散文を資料体とした言語の体系
と変化-』溪水社,2002
横山昭正『石の夢』溪水社,2002
松本陽正『心の二重性』溪水社,2003

◎中山智子さん(大学院博士課程後期)は,ロータリー財団奨学生として,ナント大学に留学した。(2002.10~)

◎当教室のホームページが新しくなった。URLは以下のとおり。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/france/index.html
(H)

2002年度 博士課程前期修士論文題目

古東 美緒  デュラス『サヴァナ・ベイ』にみるエクリチュールの起源

2002年度 卒業論文題目

後藤 貞和  『嘔吐』における自由について
大島 崇志  『海底二万里』『神秘の島』における支配権の均衡とその崩壊
-アロナクスの「日記」から読み解く
大工園麻紀子 パトリック・モディアノにおける父
寺山 静香  マルセル・エーメ『マルタン君物語』論
-「死んでいる時間」を中心に-